動向を注視すべきプラごみ問題


燃やすのか、燃やさないのか

町中いたるところでペットボトルと缶類を分けたゴミ箱を見掛ける。
容器包装リサイクル法が施行されて以降、現状に即した改正がされ今に至っている。

一方で、これまでプラマークの付いていないプラスチック使用製品は、燃えるごみ等として収集、処分されている。

まとめてプラスチック資源として収集する動き

昨今、世界的な動向として、
海洋プラスチック問題や中国や東南アジア諸国による廃プラスチック類輸入規制を受け、さらなる排出抑制、循環利用、減量が課題となっている。

2022年4月1日からプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律(プラスチック資源循環促進法)が施行され、プラ製容器以外のプラ製品もリサイクルを可能とする仕組みが出来た。
川崎市では、今年(2024年)6月より従来の収集を変更し、プラ製容器とその他のプラ製品を合わせて「プラスチック資源」として分別収集することを開始した。
https://www.city.kawasaki.jp/300/page/0000154533.html

なお、プラスチック資源循環法では「各市町村は、分別の基準を策定し、当該分別の基準に従って適正に分別して排出されることを促進するために必要な措置を講ずるよう努めなければなならない」という努力義務であり、川崎市の分別方法に他自治体も合わせて行くかはまだ分からない。

私の住む埼玉県においても自治体と企業が連携し積極的に取り組む姿勢を示している。

燃料としてのプラスチックも必要という意見も

これまでプラマークのないゴミは燃えるごみとして焼却してきたことは既に触れたが、
生ごみがうまく燃焼出来ずに発生したダイオキシン問題の反省から高性能炉が開発されて、プラスチックも燃やすことが出来た(元来石油から作られたものなので補助剤としての役割もあった)。

ところがプラスチック資源循環法を受けて、燃料の意味もあったプラスチックごみが使えなくなったため、追加で灯油やその他の追加燃料を炉に注ぎ込むのは本末転倒だという批判的な意見も聞かれます。

つまり現状は、
・高性能炉の燃料としてプラスチックごみは必要悪である。
・高性能炉の維持は莫大なコストが掛かる。
・焼却するため結局CO2は排出することになる。

まとめ

これから人口減少でゴミも減少するのに高性能炉を維持できるのか。
結局のところ発生抑制を徹底し、脱プラをポーズだけのエコで終わらせてはいけないということになろう。


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